vol.24
戒名(仏名・法名・法号)について
2/戒名の値段
戒名を授かる際に気になるのはなんと言っても金額ではないでしょうか?
戒名は本来金銭で売買するものではありません。もちろん戒名をつけていただいた謝礼は渡しますが、それはあくまでもお布施であり、〈戒名料〉というものではないのです。したがって、お布施ですから決まった金額はなく、聞いても「お気持ちだけで結構です」と言われてしまい、聞ける人もなく困ってしまったという話もよくあるほどです。
昔であればそれまでの菩提寺やほかの檀家さんとの付き合いなどから、お布施の相場がなんとなく決まっていたものですが、菩提寺の無い方や寺院とまったく付き合いが無いという方も多い現在、どれくらい包めばいいのかとても悩むところなのではないでしょうか。
前回の週刊葬送なびで説明したように、成人の戒名の院号と院殿号、位号の部分は、ランクがわかれています。これは、生前、寺院にどれくらい貢献したかによって変わってくるとされるものなのですが、現実は、お布施の金額で変わるのです。
戒名の一般的な相場(読経込み)は、
信士・信女/30万円~
居士・大姉/50万円~
院信士・院信女/70万円~
院居士・院大姉/100万円~
とされています。
※あくまでも目安です。地域などによっても違ってきますので、参考としてお考えください。
普通の日常生活ではなかなか即決できない金額にもかかわらず、戒名には以下のような問題点があります。
1/金額の明確な提示をされない
2/内容(明細)が不明瞭
3/戒名にランクがあり、高額なお布施なほど高ランクの戒名を授かる
このようなことから、戒名は必要ないと考えたり、自分で戒名をつけると考える人が増えるのは自然な流れなようにも感じます。
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