vol.12
自然葬(散骨)について
1/自然葬(散骨)が見直されています。
一般会葬者が参列する従来の葬儀の形式から、近親者や知人だけで行われる「家族葬」や告別式を行わない「直葬(火葬式)」へお葬式の形態は大きく様変わりしつつあります。今や全体の半数以上は、家族葬、直葬といった従来のカタチにとらわれないお葬式で執り行われています。しかし家族葬や直葬(火葬式)でいえば、僧侶に読経を頼み、戒名を授かる形式は従来通り踏襲する例が多く、荼毘にふした後、遺骨を墓石の下や納骨堂に納めるのはこれまでと変わりはありません。(仏式にとらわれず、読経を行わず、戒名を授からない独自の家族葬も見られます。ホテルなどで行われることの多い「偲ぶ会」などです。)
自然葬は、一般的に読経もなく、戒名もなく、遺骨を海や山などに還す葬送の方法を指します。最近まで一般的であった「土葬」も自然葬の一種です。
広義に解釈すれば、風葬、鳥葬、水葬、火葬、土葬、樹木葬、冷凍葬なども自然葬の範疇となりますが、今の日本でいわれる自然葬(散骨)とは「海洋散骨」「山への散骨」「樹木葬」を指します。また、「宇宙葬」もごく一部で行われていますがこれも自然葬に含まれます。
自然葬(散骨)の希望者は年々増えており(とりわけ樹木葬は社会的にも注目されています)、また散骨をおこなう専門業者や葬祭業者も全国各地に営業拠点を設けはじめました。自然葬は家族葬・直葬とともにもはや社会に定着した葬送形態のひとつとなっています。
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週刊葬送なび vol.28 多産多死から少産多死、そして少産少死社会へ。
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