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「香典」は古くは「香奠」と書かれていました。「奠」の字は「供え物」の意味があり、古い時代にはお金ではなく、米や野菜などをお供え物として持参していました。これを「食物香奠」といいます。故人に対する供物の意味以外にも故人の家族への支援や、葬儀に携わった親族が、その他の人々に穢れを広めないため一定期間接触を避けるための食料の意味合いがあったとも言われています。
その後明治以降、徐々に金品を包む「金銭香典」になっていきました。農村部では昭和初期も「食物香奠」の観衆が残っている地域もあったようです。
香典は本来参列者の「気持ち」を表すものです。しかし、お供えすれば何でもいいというものではなく、マナーや決まり事があるものです。故人を弔う気持ちを伝えるためにも、最低限のマナー・決まり事を守りましょう。
〈週刊葬送なび〉では一般的なマナーを取り上げていますが、宗教・宗派や地域によりしきたりが異なる場合があります。また、「香典」とは仏式の呼び方で他の宗教では呼び方が異なります。
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